【掲載不可】インプラント(抜歯即時埋入)で咬み合わせを回復した症例②
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インプラント(抜歯即時埋入)で咬み合わせを回復した症例
▼抜歯とインプラント手術を同日に行う「抜歯即時埋入インプラント」で咬み合わせを回復した症例をご紹介します。
初診時の状況 2010年5月2日
こちらの患者さまは、左上顎の1番の歯の腫れと動揺が気になるとの主訴でご来院されました。検査の結果、当該歯は歯根破折のため保存不可能と診断しました。歯周組織検査においては、歯周ポケットは全顎的に2~3mm程度で口腔内清掃状況は良好でした。全身所見として高血圧、糖尿病が確認できました。
各種検査の実施
口腔内の状態を把握し、適切なインプラント手術を実施するため、デンタルエックス線写真、パノラマエックス線写真、CT撮影、歯周病検査、唾液検査を実施しました。
【レントゲン画像(術前)2010年5月2日】
治療計画の立案
初期治療終了後に、欠損部の治療としてブリッジとインプラント補綴治療の利点、欠点、治療期間、費用、手術方法、合併症などを十分に説明したところ、患者さまはインプラントを用いた補綴治療を希望されました。インプラントの方法については抜歯即時、待時のどちらを選択するか考えてもらい、1回の手術と骨欠損を最小限に抑えるために「抜歯即時埋入」で手術を行うことになりました。
術前検査として全身の基礎検査を行いましたが、インプラント治療の障害となる疾患はありませんでした。最終補綴物は審美性を考慮して、スクリューリテインタイプ、ジルコニアベースのオールセラミックス冠を選択しました。
抜歯即時埋入インプラントの実施
2010年11月にインプラント手術を実施。まずは、インプラントを埋入する部分の左上顎の1番の歯に浸潤麻酔を行い、抜歯しました。
その後、抜歯した部分にインプラント体(3番目:半径3.75mm×11.5mm スプラインHAインプラント Zimmer社 、4番目:半径3.75mm×10.0mm スプラインHAインプラント Zimmer社)を通法に従い埋入し、ヒーリングキャップを締結しました。
ント周囲の骨がきちんと結合するよう、インプラント体と骨とのスペースには骨充填材AFG(セラソルブ)を填入し、縫合しました。粘膜の治癒を待ち、1週間後に抜糸を行いました。
【レントゲン画像(術後9ヵ月)2012年1月16日】
インプラントと顎骨が結合した後、仮歯を装着して咬み合わせなど問題がないかを確認しました。その後、最終的なかぶせ物(ジルコニアベースオールセラミックススクリューリテインタイプ)をインプラントに装着して治療完了です。(※最終的なかぶせ物は2011年4月に装着)
インプラント手術後のメインテナンス・経過観察の様子
インプラント手術後は、3ヵ月に一度咬合、清掃状態をメインテナンスにて確認し、インプラント・お口の健康維持に努めております。
【経過観察2018年12月7日】
【経過観察2018年8月8日】
現在まで、3ヵ月に一度のメインテナンスを継続中です。
考察
前歯部におけるインプラント治療は、審美的要素が強いため出来るだけ隣在歯との調和を図ることが重要です。抜歯による骨欠損は大きく不調和を招きがちである。そのため今回の歯根破折症例に対しては抜歯即時埋入を行い、有効な結果が得られました。今後も安定した機能維持のために定期的なメインテナンスと咬合を含め、観察を行う必要があります。
年齢・性別 | 40代 女性 |
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治療期間 | 約9ヵ月 |
治療回数 | 13回 |
治療費 | 399,000円(税込) |
リスクなど | ・過度な咬合力により、上部構造が破損・脱離する可能性があります。 ・日々のお手入れ、定期メンテナンスを怠るとインプラント周囲炎のリスクが高まります。 |