【厚木市・愛川町・清川村/妊婦歯科健診/内容】
投稿日:2021年6月2日
カテゴリ:スタッフブログ
「妊娠後に歯が悪くなった」という話を出産経験のある方から聞いたことはありませんか?
その要因は確かにあるのです。次の4つは主に、虫歯の進行を早め悪化させる原因となります。
①つわり
=歯ブラシをくわえると苦しくなり磨けなくなる、胃酸が逆流し歯の表面が溶けてしまう
②食の好みの変化
=甘いもので虫歯が進みやすくなる、酸っぱいもので強い酸により歯の表面が溶けやすくなる
③間食
=ちょこちょこ食べていると、虫歯が進みやすくなる
④唾液の減少
=身体の変化にともない分泌量が減る為、浄化されにくくなる、唾液による歯の修復力が弱くなる
「妊娠してから歯ぐきが腫れやすくなった歯みがきすると出血します」
これはいわゆる「歯肉炎」といった歯周病の症状です。妊婦さんの体内でさかんに分泌される女性ホルモンが、実は歯周病菌のなかにはそれを栄養源とするものがあり、さかんに増殖し活動します。
歯周病は低体重児出産(早産)と関連するといわれ、赤ちゃんの成長に影響を与えかねません。
早期に歯科健診を受けて歯周病を治療、そして予防しましょう。
健診の内容は、
・歯および歯ぐきの診察
・唾液検査(唾液血液反応検査・むし歯菌活動性検査)
・歯科保健指導
大丈夫です。安心して受診してください。
もし、妊娠中に虫歯が悪化しても、基本的に通常の歯科治療を受けられます。
●妊娠初期(※妊娠0~15週)=赤ちゃんの重要な器官が作られる大切な時期。
痛みや炎症を一先ず止める為の応急処置に留め本格的な治療は安定期か産後に行います。
●妊娠中期(※妊娠16~27週)=胎盤が完成する安定期。
外科処置を含む一般的な歯科治療を受けることが出来ます。
●妊娠後期(※妊娠28~39週)=赤ちゃんが急激に成長し子宮が大きくなる時期。
仰向けで診療をうけると大静脈を圧迫され低血圧症になりやすい、短期間の応急処置に留めます。
いざ治療となると心配される「歯科レントゲンの放射線量」。これは0.01(mSv)で、胎児への影響は、ほとんどありません。50(mSv)未満の放射線量であれば、お腹の赤ちゃんへの影響と歯科レントゲンの被ばく量との関連は認められない(産婦人科診療ガイドライン2014)と言われています。
また、歯科で処方される薬は、(産婦人科診療ガイドライン2014より)「妊娠中比較的安全に使用できるとされているカロナールを、痛みがありどうしても必要な時だけ最小限、処方します。
当院では、厚木市より配布されています「成人歯科健診」、「口腔がん健診」、「2歳半健診」の案内の他、「妊婦歯科健診」も受け付けています。「なんとなく虫歯があるような気がしているけど、妊娠中だから、もし治療が始まると大変だし、痛くないからまだいいかな・・・。」なんて、つい歯科健診を避けてしまう方も多いのかもしれません。でも、歯が痛くなってからでは、妊娠時期により、歯科治療が苦手な方はますます大変になってしまいます。まずは日頃から定期的な歯科健診を受け、健康なお口かどうかを確認しましょう。
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